鉄道高架橋用繊維シート巻立て補強工法
A&P耐震補強工法
概要
アラミド繊維&高伸度繊維で、
抜群の費用対効果を実現します。
A&P耐震補強工法は、高剛性でコンクリート補修・補強に広く用いられるアラミド繊維シート(=aramid fiber)と優れた高伸度性を備えた高伸度繊維シート(PET fiberまたはPEN fiber)を鉄筋コンクリート柱部材にFRP化して巻き立て、鉄筋高架橋の耐震補強を行う工法です。2種類の繊維シートそれぞれの特性を活かした効果的な使用により、優れた耐震補強を実現しながらも、従来の耐震補強工法と比較して大幅な工費削減をはかることができます。
柱部材の塑性化領域以外の領域には、アラミド繊維シートを巻き立て、効率的なせん断補強を行います。柱部材の塑性化領域には、柱の太さに応じた巻き幅で天地に高伸度繊維シートを巻き立て、高い変形性能を要求される地震終局時にも耐えられるじん性補強を行います。
特長
- コンクリート棒部材の耐震性能を、レベル2,地震動スペクトル2に対して「耐震性能Ⅱ」を満足させることができます
- 施工に大型機械は不要です。狭い空間での耐震補強工事にも対応でき施工性に優れています
- 施工後の柱部分の寸法増加は、塗装仕上げ,防火仕上げでそれぞれ10mm~30mm程度。重量増加はほとんどありません。
- 2種類の繊維シートの効果的な使用により、鋼板巻立て工並の低コストで耐震補強できます(下のグラフを参照して下さい)
※コンクリート棒部材の補強前の性能,形状により鋼板巻立て工法より割高になることもあります。
800×800mm断面:pw=0.21%、σn=1.0N/mm2
1,000×1,000mm断面:pw=0.17%、σn=1.0N/mm2
A&P耐震補強工法の「概算直接工事費」と「せん断スパン/断面高さ」の関係
主要使用資材
高伸度繊維シート
優れた高伸度性を発揮し、鉄筋コンクリート柱部材の低じん性を大幅に改善
高伸度繊維シート 品番/規格
品番 | 保証耐力 (kN/m) |
公称強度 (N/mm2) |
ヤング係数 (kN/mm2) |
破断伸度 (%) |
繊維目付量 (g/m2) |
厚さ (mm) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
PET繊維シート | PET600 | 600 | 740 | 10±1 | 7%以上 | 1,161 | 0.841 |
PET900 | 900 | 1,742 | 1,262 |
アラミド繊維シート
しなやかで強靭な非導電・非磁性、 高い切創抵抗の補強用繊維シート
アラミド繊維シート 品番/規格
品番 | 保証耐力 (kN/m) |
公称強度 (N/mm2) |
ヤング係数 (kN/mm2) |
破断伸度 (%) |
繊維目付量 (g/m2) |
厚さ (mm) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
アラミド1 | AW400 | 400 | 2,100以上 | 118±15 | 1.8 | 280 | 0.193 |
AW600 | 600 | 415 | 0.286 | ||||
AW900 | 900 | 623 | 0.43 | ||||
AW1200 | 1,200 | 830 | 0.572 | ||||
アラミド2 | AT400 | 400 | 2,400以上 | 78±15 | 3.0 | 235 | 0.169 |
AT600 | 600 | 350 | 0.252 | ||||
AT900 | 900 | 525 | 0.378 | ||||
AT1200 | 1,200 | 700 | 0.504 |
応用範囲
- 鉄道高架橋の柱部材の耐震補強
- 建築構造物の柱部材の耐震補強
- 道路橋のラーメン橋脚
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コンクリート構造物 / 災害復旧資材 / 耐震補強 / 連続繊維シート補強工法