概要
急峻な地形において、
崩壊した土砂から保全対象を守ります。
急傾斜地崩壊対策事業の擁壁工に補強土壁を用いたものが「QKウォール」です。QKウォールは、発生土の利用、植生が可能、夏期の放射熱の軽減など「環境社会」に適した工法です。また、衝撃力と崩壊土砂量を考慮した設計手法(土砂災害防止法)に沿った計画が可能です。
その他の災害応急復旧・国土強靭化対策工法・資材はこちらをご覧ください。
特長
- 補強土壁で「柵」を構築し崩落土砂衝撃を受け止める工法です
- 「防護柵」は小落石を受けた場合と堆積土砂土圧を考慮しています
- 崩落土砂を「補強土柵」と「防護柵」に堆積させ崩落土砂量を満足させます
- 柔な土構造で地盤に追随でき沈下(支持力不足)が不安定要因になりません
- 直接工事費で30万円/m程度です(壁高さ5mの場合)
構造断面図
崩落土砂衝撃力と補足土砂量
崩落土砂衝撃力
補足土砂量(参考値)
斜面高さ H(m) | 崩壊土量 V(m³) | 崩壊幅 W(m) | 捕捉土量 Ad(m²) |
---|---|---|---|
5≦H<10 | 40 | 14 | 2.9 |
10≦H<15 | 80 | 17 | 4.7 |
15≦H<20 | 100 | 19 | 5.3 |
20≦H<25 | 150 | 21 | 7.1 |
25≦H<30 | 210 | 24 | 8.8 |
30≦H<40 | 240 | 25 | 9.6 |
40≦H<50 | 370 | 29 | 12.8 |
50≦H | 500 | 32 | 15.6 |
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急傾斜地崩壊対策工法の比較
- ※切土工事費は現場条件により変動するため含みません。
急傾斜対策工法タイプとその比較
タイプ | 適応場所 | 衝撃力算出法 | 比較工法 | 価格比 |
---|---|---|---|---|
QKウォール | 切土等で、スペース確保の必要な急傾斜地 | 土砂災害防止法に定める式による | コンクリート防護擁壁 | 1:1.13 |
- ※ ジオロックウォール(現地発生土)と他工法との価格比です
主要使用資材
衝撃対応ジオグリッド ロックデム
ねばり性を強化し、耐衝撃性を強化したジオグリッドで、抵抗体の盛土を強力に補強します
防護マット(ミラクルガードシート)
受撃体・伝達体袋材の紫外線劣化を防止し、直接損傷を緩和する高遮光性の厚手のシートです
壁面ユニット(ガンユニット)
亜鉛メッキに密着ポリエチレン被覆が施され、高い耐薬品性・耐候性を発揮します。頂部のユニットキャップで不織布の植生シートを装着し、盛土を強力に拘束します
植生シート
植生の定着・繁茂を促進します